NG専門学校に無事合格できたことにより、私の友人たちは喜んでくれました。でも大学受験を控えてる人は「いいね、年内中に進学先が決まって。」と羨ましがられました。そう、大学受験は翌年1月の共通一次(現・センター試験)の成績次第で決めるものでしたね。担任の先生も私の合格を喜んでくれて、「君は合格できると思ってた。4月からは頑張って勉強しなさい。」と励ましてくれました。とても嬉しかったです。勿論親友のUさんも自分の事のように喜んでくれました。彼女も日本語を教える先生として行先が決まってました。

冬から春へ季節は移動し、3月高校を卒業しました。親友Uさんとはこれからも連絡を取り合う約束をしました。4月いよいよNG専門学校に入学する日が近づき、私は親せきのスーパーで3月の少しの間アルバイトさせてもらい、その給料で初めてのスーツを買いました。入学式用に着る新調のスーツです。髪は初のパーマをかけました。高校時代はパーマ禁止でしたので。でも高校卒業して何もかも学校の規則から解放されて自由になれました。これからは私服で通えるし、お化粧も自由に出来るようになりました。18歳の青春が始まろうとしていました。

4月入学式の日を迎えました。初めてのアルバイトで買ったスーツを着て入学式に出席。これからの新しい生活に向けて不安と期待が私の頭の中をよぎりました。これからは好きな英語が本格的に勉強できるんだ~頑張らなくちゃ!とすっかり張り切ってました。当時は仮校舎になってましたので、予備校生と混じることがあったんです。新しい校舎はまだ工事中で半年後に完成予定だったとのことで、入学して暫くは仮校舎にて勉強することになりました。

無事進学したい学校へ行けた私は恵まれてました。向かい側にK塾のキャンパスがあり、大勢の予備校生が歩いていたんです。予備校生にしてみれば、現役で志望校に合格できなかったことは高校3年をもう一度やっているようなものだという会話を聞いたことがあります。大手塾ですから学費も当然高かったです。志望校に受験できるチャンスは来年になってしまい、この1年が勝負でどうしても今度こそは合格したい!と言う執念で燃えていた予備校生が多かったです。

K塾の大ホールでNG専門学校の入学式は行われました。新調のスーツに身を固めて緊張していた私。もう中・高校とは違う大人への第一歩を踏み出したのです。どんなことが私を待ち受けているのか?不安感の方が段々大きくなってきました。同じ高校から行った人はいましたが、私の知り合いではなく、同じクラスにもなった事のない人でした。だから1人で入学したも同じだと何だか寂しくなってきて・・・。新しい友達は出来るのか?色んな高校から集まってきた人たちなので今までとは違います。

入学式の後、クラス発表がありました。クラス分けはF1~F4まで。私はF4に入りました。1クラス40人くらいでした。そしてチューターの自己紹介がありました。チューターというのは担任の先生の事です。そしてこれからの学習のカリキュラムについての説明会がありました。「皆さんは激戦の中から合格され、本日めでたく入学された方々です。これからはNG学校の一員としてしっかり英語を学び、2年後の卒業後には誰もが英会話を出来るようなレベルになっていただけるように努力して頂きます。私たちも皆さんの語学レベルアップに是非とも協力いたしますので、これからの2年間共に頑張っていきましょう!」

チューターの一言で折角志望校に進学できた喜びでいっぱいのはずなのに、私は本当にこの学校でやっていけるのだろうかと段々不安になってきました。